小渕智子   長田雅宏   牛島仁   小澤壯行   
日本畜産学会報 84(1) 43-50 2013年2月 [査読有り]
酪農経営の収益性を規定する要因の1つに繁殖技術があげられるが,その経済的価値は酪農家に要され営農の場で利用された時に初めて生じる.本研究は性判別受精卵の利用を希望する酪農家層の経営特性および技術普及に必要な諸条件を明らかにすることを目的に,アンケートと聞き取り調査を実施した.これらの結果から性判別受精卵を「利用したい」,「既に利用している」と回答した酪農家は①多頭飼養,②後継者を確保,③性判別精液または受精卵移植の利用率が高い特性を有していた.したがって「性判別受精卵の利用に積極的な酪農家...