ryoki ishihara

【背景】2018年に新たな専門医として総合診療科専門医が国主導の新専門医制度に認められた。その役割は、家庭医療の考え方を中心に、地域や医療機関の要請に応じ、幅広い領域を担当するものであり、家族・地域を巻き込み、複雑困難事例をマネジメントすることも専門性の一つとして挙げられている。筆者は、総合診療科の研修プログラムを活用し、身体科において急性期病院・慢性期病院・訪問診療・地域ケアを継ぎ目なくケア移行を行うだけではなく、家庭医療の概念である「患者中心の医療」「家族志向のケア」「地域志向のケア」の考え方を持った医師人材が、精神科領域も含めた地域全体のリソースを活用できるよう育成することが出来るような教育環境の構築を進めている。【活動】メンタルヘルスに関する教育の中に、オープンダイアローグに関する項目を取り入れ、ワークショップ形式で教育を行った。【考察】聞くと話すを分けるワーク、リフレクティングのワークによって、医療者の持つ「権威性」に自覚的になることができ、傾聴・受容・共感などの技能の素地のない非心理臨床家の訓練として重要なプロセスとなる可能性が考えられる。

総合診療科/家庭医療の中で実はたくさん出会っている「心療内科」疾患。未分化な健康問題や心理的要因が関わる身体疾患に対して、家庭医の目線だけではなく、心療内科の視点からも思いを馳せていきます。症例ベースで考える本セッションを通して、「心療内科」疾患を抱える患者さんへのアプローチを一緒に考えていきましょう。