症例は69歳男性で、外出先で体調不良を自覚、その後、急速に構音障害が進み、救急搬送された。搬送時のJapan coma scale(JCS)はI-3で、両側顔面麻痺あり、挺舌不可、軟口蓋挙上不可であった。右不全麻痺があり、頭部CT画像で両側の被殻出血を認め、緊急入院となった。2病日には両片麻痺を認めたが、立位歩行は速やかに可能となった。嚥下障害は重度で経鼻経管栄養となり、18病日に転院となった。転院時のJCSはI-1で、四肢の運動麻痺は速やかに回復し、明らかな高次脳機能障害も認めなかった。...