田島 美和   岡久 雄二   大森 聖   今田 健斗   園田 哲也   松岡 大地   加藤 貴大   古川 裕之   佐藤 望   上田 恵介   太田 能之   對馬 宣道   中尾 暢宏   田中 実   
畜産の研究 69(5) 411-416,図巻頭2p 2015年5月
鳥類の卵殻には,さまざまな色や斑紋があるが,現在,知られている卵殻色素は大きくプロトポルフィリンとビリベルジンの2種類に分けられる。両卵殻色素には,亜鉛や鉄が結合した異性体の存在も知られている。卵殻色としてのプロトポルフィリンはヒトの目には茶色に,またビリベルジンは青色や緑色に見える。両卵殻色素はいずれも鳥類卵管の卵殻腺部で合成,分泌されて,卵殻表面に沈着するのである。両卵殻色素の沈着のメカニズムは,まずビリベルジンと炭酸カルシウムが同時に分泌され,卵殻が形成されたのちに,その表面にプロト...