Sakurai Reika   Tokita Norio   Furubayashi Kengo   
Wildlife and Human Society 1(1) 21-28 2013年 [査読有り]
ヤマザクラPrunus jamasakuraの結実期に,果実の色彩と栄養価そして鳥類による果実の持ち去りとの関係について調べた.果実の成熟過程は,果実の色によって,緑,赤緑,赤,黒の4段階に分けた.鳥類が持ち去った果実は,主に赤い果実と黒い果実であり,鳥類は特に黒い果実を選ぶ傾向がみられた.緑と赤緑の果実は赤や黒の果実よりも小さく,糖成分(フルクトース,グルコース,スクロース)の含有量とエネルギー量が少なかった.赤い果実と黒い果実を比較すると,大きさに差はないが,糖含有量とエネルギー量に差...