福井 一, 駒木亮一, 奥井美保, 豊島久美子, 久田清人
Aroma research, No.23 Vol.6(3) 54-59 2005年8月 査読有り
本研究の目的は、香りが内分泌にどのような影響を及ぼすのかを検証することである。健康な被験者16名に、3つの香り刺激(ムスク、ローズ、フローラル)を呈示し、刺激前後のコルチゾル(C)、テストステロン(T)値を測定した。その結果、香り刺激がC値を減少させたことから、香りにストレス軽減効果があることが示された。また、Tは、ムスクでは、男性で有意に減少し、女性では増加した。一方、ローズは男性のTを有意に増加させた。本研究の結果から、香りの種類によって、ホルモンに及ぼす影響が異なり、変化に性差が存在することが明らかになった。