日本家政学会服飾史・服飾美学部会平成22年度第3回研究会「化粧文化を考える」 2010年12月
化粧には米粉と鉛粉のおしろいを用い、特に鉛粉は漢代に発明され、化粧品全体の流行をもたらした。頬紅は紅から作られ、おしろいと頬紅を組み合わせた「紅粧」は漢代から始まり流行する。眉は石黛で描き、長眉の様式が最も流行した。口紅は朱砂に油脂を加えたもので、おちょぼ口にさすのが美しいとされた。化粧をした上に花鈿・面靨を装飾すること、また男性の化粧も漢代から始まっている。中国の化粧文化は服飾と同様に、漢代を起点に発展・普及したことが理解できる。