研究者検索結果一覧 中谷 和人 中谷 和人ナカタニ カズト (Kazuto Nakatani) ダウンロードする帳票の形式を下記より選択して下さい 「教育研究等環境」形式 「文科省帳票様式第4号 ①履歴書」形式 「文科省帳票様式第4号 ②教育研究業績書」形式 基本情報 所属京都先端科学大学 人文学部 歴史文化学科 非常勤講師甲南女子大学 国際学部 多文化コミュニケーション学科 非常勤講師京都中央看護保健大学校 看護学科 非常勤講師大阪大学 大学院人間科学研究科 非常勤講師兵庫県立大学 環境人間学部 非常勤講師藍野大学 看護学科 非常勤講師学位修士(人間・環境学)(京都大学)連絡先kazuto_nakhotmail.comJ-GLOBAL ID201801021350037786researchmap会員IDB000303213芸術と生の関係について、文化人類学の立場から研究しています(フィールドは日本とデンマーク)。また、近年は地質学的なものにも関心をもち、芸術的創造における人間の心身の活動を、鉱物や岩石(あるいは地層や地質の全体)を生み出す大地の活動とのアナロジーによって考えられないかと構想中です。 ※カバー写真はデンマーク・ユラン半島中部にある古い教会で、手前にはヴァイキングの集住跡が広がっています。二つの「カミ」が接するこの地で、いまどんな対話が交わされているのでしょうか…。 研究キーワード 6 芸術の人類学 知覚 記憶 第四次元 民族誌 文化人類学 研究分野 3 人文・社会 / 文化人類学、民俗学 / 人文・社会 / 哲学、倫理学 / 人文・社会 / 美学、芸術論 / 経歴 11 2022年4月 - 現在 大阪大学 大学院人間科学研究科 非常勤講師 2022年4月 - 現在 兵庫県立大学 環境人間学部 非常勤講師 2017年10月 - 現在 京都中央看護保健大学校 非常勤講師 2017年4月 - 現在 京都先端科学大学 人文学部 歴史文化学科 非常勤講師 2016年9月 - 現在 甲南女子大学 国際学部 多文化コミュニケーション学科 非常勤講師 もっとみる 学歴 3 2008年4月 - 2012年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 博士課程 2006年4月 - 2008年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 修士課程 2001年4月 - 2006年3月 京都大学 総合人間学部 国際文明学専攻 受賞 1 2011年6月 第6回日本文化人類学会奨励賞 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 日本文化人類学会 中谷和人 論文 4 偶然と例外の心理臨床—些細ではない些細なことのために 花田里欧子, 中谷和人 東京女子大学心理臨床センター紀要 (8) 61-67 2018年 査読有り 物語る私のドローイング ―ある心身障害者の例にみる、「線」が切り開く生の新たな可能性について 中谷和人 文化人類学 81(3) 431-449 2016年12月 査読有り 添付ファイル 芸術のエコロジーへむけて―デンマークの障害者美術学校における絵画制作活動を事例に 中谷和人 文化人類学 77(4) 544-565 2013年3月 査読有り 芸術人類学にとって目下最重要の課題は「表象主義」の克服にある。ここでいう表象主義とは、芸術に関する諸問題を何であれ世界の「再現/表象」の問題に還元して理解する立場を指す。相対主義にせよ構築主義にせよ、従来の視点の多くがこの立場を共有してきた。だが表象主義は、外的世界と内的世界の二項対立を前提とするがゆえに、究極的には芸術の営みを私たちが生きるこの世界から排除し、いわば神秘化することへとつながる。知覚心理学者ギブソンを嗜矢とする生態学的なアプローチは、こうした表象主義とそれが依拠する二元論を乗りこえるための一方策となりうる。人間と環境の相互依存性を原則とする彼の視角は、メルロ=ポンティの現象学的身体論や絵画論にも通底する。またこの視角が含意するプラグマティックな存在論は、ジェルの芸術論とも基本的な考えを共有する。これをふまえ、本論ではデンマークの障害者美術学校における知的な障害のある人たちの絵画制作活動を検討する。活動現場で注目すべきは、一見謎めいた生徒たちの制作が、実際にはその周囲の事物との緊密なかかわりあいのなかで実現している点である。制作に関わる技能や動機づけは、その内的特性にも外的要因にも還元しえず、身体を具えたかれらと環境との共働や交流にこそ成立する。一方、制作された作品が既存の社会関係や実践を予想外の方向へ導くこともある。作品はいったん出来上がると環境の一部となり、制作者本人を含む行為者たちに新たな行為の可能性を提供する。作品を介してもたらされた世界との新しい関係は、制作者自身の自己関係へと還流し、後続する制作のための新しい土台ともなる。本論では、こうした障害者美術学校における絵画制作活動を事例に、制作から作品の働き、その生への接合までを一連の出来事として捉えなおすことで、従来の芸術人類学で支配的だった表象主義を真に克服する「芸術のエコロジー」をめざす。 添付ファイル 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 中谷和人 文化人類学 74(2) 215-237 2009年9月 査読有り 1980年代の半ば以降、「芸術」や「芸術作品」という現象やモノをいかに論じるかは、人類学にとって最も大きな課題の一つになっている。従来の議論では、しばしば美術界やその制度的・イデオロギー的なシステム(「芸術=文化システム」)への批判、あるいはそれに対抗するかたちでの文化の差異の生産や構築に焦点が当てられてきた。だがその視角は、「異議申し立て」や「交渉」を行なう自律的な主体の存在が前提とされている。一方アルフレッド・ジェルは、「芸術的状況」や「芸術作品」を美術制度との関わりによっては規定しない。ジェルにとってそれらの存在を証明するのはモノとエージェンシーを介して生じる社会関係であり、またその関係は「エージェントのバイオグラフィカルな生の計画」へと結び付けられねばならない。本論文は、現代日本において障害のある人びとの芸術活動を進める二つの施設を事例に、その対外的な取り組みと実践の状況を検討する。一方の施設は、「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」という美術界の言説を逆手にとって利用することで自らの目的を達成しようとする。またもう一方では、こうした美術界の一方向的なまなざしから距離をおき、自らの「アート」を自らで決定しようと試みる。本論では、各施設が展開する戦略と運動を跡づけるとともに、活動現場での相互行為や社会関係がいかに多様な創作・表現(物)を生みだしているか、またそれら「芸術(アート)」の多元的な意味が当事者の生の文脈とどのように接合しているかを解明する。 添付ファイル MISC 5 書評 深川宏樹著 『社会的身体の民族誌—ニューギニア高地における人格論と社会性の人類学』 中谷和人 文化人類学 87(1) 112-114 2022年6月 招待有り 添付ファイル 書評 箭内匡著 『イメージの人類学』 中谷和人 文化人類学 83(4) 667-670 2019年3月 招待有り 添付ファイル 人類学の基礎知識(特集 アートと人類学) 佐藤知久, 中谷和人, 渡辺文 美術手帖 70(1067) 60-69 2018年6月 招待有り 芸術と人類学の交点を様々な角度から掘り下げる野心的な特集。私は「人類学の基礎知識」を共同監修しました。担当箇所は、「人類学のアイデアマップ」草案、「人類学者と基礎概念」(ヴィヴェイロス・デ・カストロとジェル)、「ブックガイド」(『食人の形而上学』、『Art and Agency』、『映像人類学』、『メイキング』、『プシコ ナウティカ』)です。 書評 吉田ゆか子著『 バリ島仮面舞踊劇の人類学―人とモノの織りなす芸能』 中谷和人 コンタクト・ゾーン 10(2018) 409-414 2018年6月 招待有り 添付ファイル 書評 土井清美著『途上と目的地―スペイン・サンティアゴ徒歩巡礼路 旅の民族誌』 中谷 和人 文化人類学 81(1) 128-131 2016年6月 招待有り 添付ファイル 書籍等出版物 2 「人新世」時代の文化人類学の挑戦 大村敬一 編 (担当:共著, 範囲:第9章 芸術―「仮構作用」の創造力) 以文社 2023年12月 (ISBN: 9784753103812) 人類学者の大村敬一さんを主任講師として、放送大学で2020年に制作されたオンライン授業(配信は翌年から)の内容が書籍化されました。大村さんという最高の聞き手を前に、人類学者たちが「今」を語った対話篇です。私は第9章の「芸術――『仮構作用』の創造力」を担当させていただきました。これまでの研究の一部を、なるべく平易に、率直な言葉で語っています。 『世界の手触り―フィールド哲学入門』 佐藤知久・比嘉夏子・梶丸岳 編 (担当:分担執筆, 範囲:交響するコミュニケーションの思想―菅原人類学の〈わかりづらさ〉とその可能性) ナカニシヤ出版 2015年4月 (ISBN: 9784779509100) 講演・口頭発表等 9 遅延された知覚―エヴァが死の直前に描いた作品は何を我々に示すのか? 中谷和人 アール・ブリュット研究会 2023年12月28日 招待有り 人類学者の浮ケ谷幸代さんにお誘いいただき、有志でやられている研究会で発表させていただきました。2013年の論文でも取り上げたある女性が、死の直前に描いていた作品のもつ深い意味について、彼女独特の知覚のあり方――「遅い」知覚――をもとに考えました。参加者からは大きな反響をいただき、とても濃い時間を過ごさせていただきました。 民族誌は何をなしうるか―仮構作用の概念を手がかりに 中谷和人 日本文化人類学会第56回研究大会 2022年6月5日 日本文化人類学会第56回研究大会(@明治大学)で発表しました。哲学者のベルクソンとドゥルーズに由来する「仮構作用」の概念を手がかりに、民族誌の今日的な一可能性について考察しました。 添付ファイル 強度の旅を描くこと―ドローイング制作におけるリズム、記憶、創造 中谷和人 国立民族学博物館若手共同研究「モビリティと物質性の人類学」 2021年11月27日 招待有り みんぱくの若手共同研究「モビリティと物質性の人類学」(代表者は古川不可知さん)にゲスト講師として招かれて発表しました。モビリティというと空間的な運動を想像しますが、発表ではそれに還元できない強度としての運動の可能性について考えました。具体的には、以前発表した二つのドローイングの事例を、リズムと記憶を手がかりにさらに深く考察しました。最終的には、ドゥルーズ、ジェルのデュシャン論、荒川修作に触れつつ、芸術的創造の役割が死への抵抗にあることを主張しました。出席者からは多くの有益なコメントをいただき、たいへん刺激的な研究会となりました。 Anthropology and/as Drawing: A Biography of a Danish Man with Mental and Physical Disabilities Kazuto Nakatani Encounter in Fieldwork: Under the Influence of Vincent Crapanzano 2018年10月14日 招待有り 米国の著名な人類学者ヴィンセント・クラパンザーノ氏を囲むクローズドの研究会で発表しました。私は、以前発表したドローイングの事例を、人類学的方法と折り重ねる形で考察しました。 物語る私のドローイング―ある「多重障害者」の線の一生 中谷和人 日本文化人類学会第49回研究大会 2015年5月31日 芸術のエコロジーへむけて―知的障害者の絵画制作活動にみる技能・動機づけ・自己 中谷和人 日本文化人類学第47回研究大会 2013年6月8日 芸術作品が切り開く諸関係―デンマークの障害者美術学校の事例から 中谷和人 日本文化人類学会第46回研究大会 2012年6月24日 Toward Ecological Understanding of Art Practices: Case of Creative Activities of People with Mental or Physical Disabilities in Denmark and Japan Kazuto Nakatani Graduate Workshop in International Symposium “Translational Movements: Ethnographic Engagements with Technocultural Practices.” 2012年3月4日 招待有り 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 中谷和人 日本文化人類学会第43回研究大会 2009年5月31日 1 担当経験のある科目(授業) 13 2024年4月 - 現在 グローバル化と文化 (大阪大学) 2023年4月 - 現在 環太平洋文化 (兵庫県立大学) 2022年4月 - 現在 社会人類学 (兵庫県立大学) 2017年10月 - 現在 文化人類学 (京都中央看護保健大学校) 2017年9月 - 現在 文化人類学B (京都先端科学大学) もっとみる 所属学協会 1 日本文化人類学会 共同研究・競争的資金等の研究課題 3 文学理論の生態学的転回にむけた学際的共同研究 日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 2015年4月 - 2018年3月 三原 芳秋, 松嶋 健, 花田 里欧子, 岡本 雅史, 高田 明, 太田 貴大, 鵜戸 聡, 比嘉 理麻, 高梨 克也, 中川 奈津子, 中谷 和人, アンドレア デアントーニ, 赤嶺 宏介, 川上 夏林 芸術の生態学へむけて―障害のある人びとの芸術実践をめぐる人類学的探究 日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 2013年4月 - 2016年3月 中谷和人 生の多様態を支えるネットワーク :-アートとコミュニティの人類学 日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 2010年 - 2011年 中谷和人 社会貢献活動 5 放送大学オンライン科目「第9回 芸術と生の人類学―創造性をめぐる近代の内と外の力学」 出演, 取材協力, 講師, 企画 放送大学 文化人類学の最前線(’21) (オンライン) 2021年4月 - 2021年8月 2021年度に放送大学で開講された「文化人類学の最前線21'」の第9回でゲスト講師を務めました。講義では、なるべく平易に、これまでの私の研究をダイジェスト的に紹介しました。 京都人類学研究会季節例会「生の外側に触れる―アフェクトゥスから問う人類学」 コメンテーター 京都人類学研究会 (Zoom) 2021年1月10日 公開シンポジウム「不確実な世界に住まう―遊動/定住の狭間に生きる身体」 コメンテーター 南山大学人類学研究所 (南山大学) 2018年3月3日 国際シンポジウム "ART ET AFFECT EN AFRIQUE" コメンテーター 基幹研究人類学「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究ー人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) 2017年8月19日 公開ディスカッション "Dumb Type: agency of art" 出演, パネリスト HAPS(東山アーティスツ・プレイスメント・サービス) Honesty and Modesty 2013年8月3日
中谷 和人ナカタニ カズト (Kazuto Nakatani) ダウンロードする帳票の形式を下記より選択して下さい 「教育研究等環境」形式 「文科省帳票様式第4号 ①履歴書」形式 「文科省帳票様式第4号 ②教育研究業績書」形式 基本情報 所属京都先端科学大学 人文学部 歴史文化学科 非常勤講師甲南女子大学 国際学部 多文化コミュニケーション学科 非常勤講師京都中央看護保健大学校 看護学科 非常勤講師大阪大学 大学院人間科学研究科 非常勤講師兵庫県立大学 環境人間学部 非常勤講師藍野大学 看護学科 非常勤講師学位修士(人間・環境学)(京都大学)連絡先kazuto_nakhotmail.comJ-GLOBAL ID201801021350037786researchmap会員IDB000303213芸術と生の関係について、文化人類学の立場から研究しています(フィールドは日本とデンマーク)。また、近年は地質学的なものにも関心をもち、芸術的創造における人間の心身の活動を、鉱物や岩石(あるいは地層や地質の全体)を生み出す大地の活動とのアナロジーによって考えられないかと構想中です。 ※カバー写真はデンマーク・ユラン半島中部にある古い教会で、手前にはヴァイキングの集住跡が広がっています。二つの「カミ」が接するこの地で、いまどんな対話が交わされているのでしょうか…。 研究キーワード 6 芸術の人類学 知覚 記憶 第四次元 民族誌 文化人類学 研究分野 3 人文・社会 / 文化人類学、民俗学 / 人文・社会 / 哲学、倫理学 / 人文・社会 / 美学、芸術論 / 経歴 11 2022年4月 - 現在 大阪大学 大学院人間科学研究科 非常勤講師 2022年4月 - 現在 兵庫県立大学 環境人間学部 非常勤講師 2017年10月 - 現在 京都中央看護保健大学校 非常勤講師 2017年4月 - 現在 京都先端科学大学 人文学部 歴史文化学科 非常勤講師 2016年9月 - 現在 甲南女子大学 国際学部 多文化コミュニケーション学科 非常勤講師 もっとみる 学歴 3 2008年4月 - 2012年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 博士課程 2006年4月 - 2008年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 修士課程 2001年4月 - 2006年3月 京都大学 総合人間学部 国際文明学専攻 受賞 1 2011年6月 第6回日本文化人類学会奨励賞 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 日本文化人類学会 中谷和人 論文 4 偶然と例外の心理臨床—些細ではない些細なことのために 花田里欧子, 中谷和人 東京女子大学心理臨床センター紀要 (8) 61-67 2018年 査読有り 物語る私のドローイング ―ある心身障害者の例にみる、「線」が切り開く生の新たな可能性について 中谷和人 文化人類学 81(3) 431-449 2016年12月 査読有り 添付ファイル 芸術のエコロジーへむけて―デンマークの障害者美術学校における絵画制作活動を事例に 中谷和人 文化人類学 77(4) 544-565 2013年3月 査読有り 芸術人類学にとって目下最重要の課題は「表象主義」の克服にある。ここでいう表象主義とは、芸術に関する諸問題を何であれ世界の「再現/表象」の問題に還元して理解する立場を指す。相対主義にせよ構築主義にせよ、従来の視点の多くがこの立場を共有してきた。だが表象主義は、外的世界と内的世界の二項対立を前提とするがゆえに、究極的には芸術の営みを私たちが生きるこの世界から排除し、いわば神秘化することへとつながる。知覚心理学者ギブソンを嗜矢とする生態学的なアプローチは、こうした表象主義とそれが依拠する二元論を乗りこえるための一方策となりうる。人間と環境の相互依存性を原則とする彼の視角は、メルロ=ポンティの現象学的身体論や絵画論にも通底する。またこの視角が含意するプラグマティックな存在論は、ジェルの芸術論とも基本的な考えを共有する。これをふまえ、本論ではデンマークの障害者美術学校における知的な障害のある人たちの絵画制作活動を検討する。活動現場で注目すべきは、一見謎めいた生徒たちの制作が、実際にはその周囲の事物との緊密なかかわりあいのなかで実現している点である。制作に関わる技能や動機づけは、その内的特性にも外的要因にも還元しえず、身体を具えたかれらと環境との共働や交流にこそ成立する。一方、制作された作品が既存の社会関係や実践を予想外の方向へ導くこともある。作品はいったん出来上がると環境の一部となり、制作者本人を含む行為者たちに新たな行為の可能性を提供する。作品を介してもたらされた世界との新しい関係は、制作者自身の自己関係へと還流し、後続する制作のための新しい土台ともなる。本論では、こうした障害者美術学校における絵画制作活動を事例に、制作から作品の働き、その生への接合までを一連の出来事として捉えなおすことで、従来の芸術人類学で支配的だった表象主義を真に克服する「芸術のエコロジー」をめざす。 添付ファイル 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 中谷和人 文化人類学 74(2) 215-237 2009年9月 査読有り 1980年代の半ば以降、「芸術」や「芸術作品」という現象やモノをいかに論じるかは、人類学にとって最も大きな課題の一つになっている。従来の議論では、しばしば美術界やその制度的・イデオロギー的なシステム(「芸術=文化システム」)への批判、あるいはそれに対抗するかたちでの文化の差異の生産や構築に焦点が当てられてきた。だがその視角は、「異議申し立て」や「交渉」を行なう自律的な主体の存在が前提とされている。一方アルフレッド・ジェルは、「芸術的状況」や「芸術作品」を美術制度との関わりによっては規定しない。ジェルにとってそれらの存在を証明するのはモノとエージェンシーを介して生じる社会関係であり、またその関係は「エージェントのバイオグラフィカルな生の計画」へと結び付けられねばならない。本論文は、現代日本において障害のある人びとの芸術活動を進める二つの施設を事例に、その対外的な取り組みと実践の状況を検討する。一方の施設は、「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」という美術界の言説を逆手にとって利用することで自らの目的を達成しようとする。またもう一方では、こうした美術界の一方向的なまなざしから距離をおき、自らの「アート」を自らで決定しようと試みる。本論では、各施設が展開する戦略と運動を跡づけるとともに、活動現場での相互行為や社会関係がいかに多様な創作・表現(物)を生みだしているか、またそれら「芸術(アート)」の多元的な意味が当事者の生の文脈とどのように接合しているかを解明する。 添付ファイル MISC 5 書評 深川宏樹著 『社会的身体の民族誌—ニューギニア高地における人格論と社会性の人類学』 中谷和人 文化人類学 87(1) 112-114 2022年6月 招待有り 添付ファイル 書評 箭内匡著 『イメージの人類学』 中谷和人 文化人類学 83(4) 667-670 2019年3月 招待有り 添付ファイル 人類学の基礎知識(特集 アートと人類学) 佐藤知久, 中谷和人, 渡辺文 美術手帖 70(1067) 60-69 2018年6月 招待有り 芸術と人類学の交点を様々な角度から掘り下げる野心的な特集。私は「人類学の基礎知識」を共同監修しました。担当箇所は、「人類学のアイデアマップ」草案、「人類学者と基礎概念」(ヴィヴェイロス・デ・カストロとジェル)、「ブックガイド」(『食人の形而上学』、『Art and Agency』、『映像人類学』、『メイキング』、『プシコ ナウティカ』)です。 書評 吉田ゆか子著『 バリ島仮面舞踊劇の人類学―人とモノの織りなす芸能』 中谷和人 コンタクト・ゾーン 10(2018) 409-414 2018年6月 招待有り 添付ファイル 書評 土井清美著『途上と目的地―スペイン・サンティアゴ徒歩巡礼路 旅の民族誌』 中谷 和人 文化人類学 81(1) 128-131 2016年6月 招待有り 添付ファイル 書籍等出版物 2 「人新世」時代の文化人類学の挑戦 大村敬一 編 (担当:共著, 範囲:第9章 芸術―「仮構作用」の創造力) 以文社 2023年12月 (ISBN: 9784753103812) 人類学者の大村敬一さんを主任講師として、放送大学で2020年に制作されたオンライン授業(配信は翌年から)の内容が書籍化されました。大村さんという最高の聞き手を前に、人類学者たちが「今」を語った対話篇です。私は第9章の「芸術――『仮構作用』の創造力」を担当させていただきました。これまでの研究の一部を、なるべく平易に、率直な言葉で語っています。 『世界の手触り―フィールド哲学入門』 佐藤知久・比嘉夏子・梶丸岳 編 (担当:分担執筆, 範囲:交響するコミュニケーションの思想―菅原人類学の〈わかりづらさ〉とその可能性) ナカニシヤ出版 2015年4月 (ISBN: 9784779509100) 講演・口頭発表等 9 遅延された知覚―エヴァが死の直前に描いた作品は何を我々に示すのか? 中谷和人 アール・ブリュット研究会 2023年12月28日 招待有り 人類学者の浮ケ谷幸代さんにお誘いいただき、有志でやられている研究会で発表させていただきました。2013年の論文でも取り上げたある女性が、死の直前に描いていた作品のもつ深い意味について、彼女独特の知覚のあり方――「遅い」知覚――をもとに考えました。参加者からは大きな反響をいただき、とても濃い時間を過ごさせていただきました。 民族誌は何をなしうるか―仮構作用の概念を手がかりに 中谷和人 日本文化人類学会第56回研究大会 2022年6月5日 日本文化人類学会第56回研究大会(@明治大学)で発表しました。哲学者のベルクソンとドゥルーズに由来する「仮構作用」の概念を手がかりに、民族誌の今日的な一可能性について考察しました。 添付ファイル 強度の旅を描くこと―ドローイング制作におけるリズム、記憶、創造 中谷和人 国立民族学博物館若手共同研究「モビリティと物質性の人類学」 2021年11月27日 招待有り みんぱくの若手共同研究「モビリティと物質性の人類学」(代表者は古川不可知さん)にゲスト講師として招かれて発表しました。モビリティというと空間的な運動を想像しますが、発表ではそれに還元できない強度としての運動の可能性について考えました。具体的には、以前発表した二つのドローイングの事例を、リズムと記憶を手がかりにさらに深く考察しました。最終的には、ドゥルーズ、ジェルのデュシャン論、荒川修作に触れつつ、芸術的創造の役割が死への抵抗にあることを主張しました。出席者からは多くの有益なコメントをいただき、たいへん刺激的な研究会となりました。 Anthropology and/as Drawing: A Biography of a Danish Man with Mental and Physical Disabilities Kazuto Nakatani Encounter in Fieldwork: Under the Influence of Vincent Crapanzano 2018年10月14日 招待有り 米国の著名な人類学者ヴィンセント・クラパンザーノ氏を囲むクローズドの研究会で発表しました。私は、以前発表したドローイングの事例を、人類学的方法と折り重ねる形で考察しました。 物語る私のドローイング―ある「多重障害者」の線の一生 中谷和人 日本文化人類学会第49回研究大会 2015年5月31日 芸術のエコロジーへむけて―知的障害者の絵画制作活動にみる技能・動機づけ・自己 中谷和人 日本文化人類学第47回研究大会 2013年6月8日 芸術作品が切り開く諸関係―デンマークの障害者美術学校の事例から 中谷和人 日本文化人類学会第46回研究大会 2012年6月24日 Toward Ecological Understanding of Art Practices: Case of Creative Activities of People with Mental or Physical Disabilities in Denmark and Japan Kazuto Nakatani Graduate Workshop in International Symposium “Translational Movements: Ethnographic Engagements with Technocultural Practices.” 2012年3月4日 招待有り 「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」をこえて―現代日本における障害のある人びとの芸術活動から 中谷和人 日本文化人類学会第43回研究大会 2009年5月31日 1 担当経験のある科目(授業) 13 2024年4月 - 現在 グローバル化と文化 (大阪大学) 2023年4月 - 現在 環太平洋文化 (兵庫県立大学) 2022年4月 - 現在 社会人類学 (兵庫県立大学) 2017年10月 - 現在 文化人類学 (京都中央看護保健大学校) 2017年9月 - 現在 文化人類学B (京都先端科学大学) もっとみる 所属学協会 1 日本文化人類学会 共同研究・競争的資金等の研究課題 3 文学理論の生態学的転回にむけた学際的共同研究 日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 2015年4月 - 2018年3月 三原 芳秋, 松嶋 健, 花田 里欧子, 岡本 雅史, 高田 明, 太田 貴大, 鵜戸 聡, 比嘉 理麻, 高梨 克也, 中川 奈津子, 中谷 和人, アンドレア デアントーニ, 赤嶺 宏介, 川上 夏林 芸術の生態学へむけて―障害のある人びとの芸術実践をめぐる人類学的探究 日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 2013年4月 - 2016年3月 中谷和人 生の多様態を支えるネットワーク :-アートとコミュニティの人類学 日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 2010年 - 2011年 中谷和人 社会貢献活動 5 放送大学オンライン科目「第9回 芸術と生の人類学―創造性をめぐる近代の内と外の力学」 出演, 取材協力, 講師, 企画 放送大学 文化人類学の最前線(’21) (オンライン) 2021年4月 - 2021年8月 2021年度に放送大学で開講された「文化人類学の最前線21'」の第9回でゲスト講師を務めました。講義では、なるべく平易に、これまでの私の研究をダイジェスト的に紹介しました。 京都人類学研究会季節例会「生の外側に触れる―アフェクトゥスから問う人類学」 コメンテーター 京都人類学研究会 (Zoom) 2021年1月10日 公開シンポジウム「不確実な世界に住まう―遊動/定住の狭間に生きる身体」 コメンテーター 南山大学人類学研究所 (南山大学) 2018年3月3日 国際シンポジウム "ART ET AFFECT EN AFRIQUE" コメンテーター 基幹研究人類学「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究ー人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) 2017年8月19日 公開ディスカッション "Dumb Type: agency of art" 出演, パネリスト HAPS(東山アーティスツ・プレイスメント・サービス) Honesty and Modesty 2013年8月3日