河合 正, 飯尾 憲一, 太田 勲
電子情報通信学会論文誌. C-I, エレクトロニクス, I-光・波動 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers J77-C-I(2) 71-80 1994年
本論文では,互いに分離した4個ずつ2組の8開口すべてが整合され,ある開口からの入力は他の組に属する4個の開口へある一定の位相関係で等分配される特性を有する回路,すなわち,通常の(4開口)3dBハイブリッドの特性を8開口に拡張した回路を8開口ハイブリッド回路と呼び,4個のブランチライン形3dBハイブリッドを用いた回路構成法を提案している.まず,回路形状の対称性を利用して解析を行い,各分岐線路部の特性アドミタンスが満たすべき関係式を明らかにすると共に,散乱行列要素の周波数特性を示している.次に,広帯域化のために,各ハイブリッドを接続する1/4波長線路と各開口へ付加する整合回路の設計法を示し,それにより約20%の比帯域幅を実現している.また,試作回路の測行を行い設計法に妥当性も確認している.本回路は,ストリップ線路などを用いて基板の同一面上への回路構成が可能であること,および8開口すべてが外側へ向いているため他回路との接続が容易であることなどの特長を有している.