福島 慶太郎   高柳 敦   阪口 翔太   井上 みずき   藤木 大介   徳地 直子   西岡 裕平   長谷川 敦史   藤井 弘明   山崎 理正   
日本緑化工学会誌 39(3) 360-367 2013年 [査読有り]
京都府北部に位置する冷温帯性天然林において,全体を防鹿柵で囲んだ集水域と隣接する柵外集水域で,柵設置2 年後に土壌窒素動態と渓流水の窒素濃度を比較した。各集水域の谷線と尾根線に40 m2 のコドラートからなるトランセクトを設定し,計339 コドラート内の土壌について,含水率,有機物層厚,アンモニア態・硝酸態窒素現存量,純無機化・硝化速度,炭素:窒素比を測定した。下層植生の回復した防鹿柵集水域では,尾根線で有機物層が厚く,下層植生によってリターや土壌の斜面移動が抑制され...