菊地 浩子   山本 浩範   田中 更沙   中橋 乙起   桑原 頌治   新居 佳孝   宮本 賢一   竹谷 豊   武田 英二   
四国医学雑誌 65(5-6) 173-176 2009年12月
慢性腎不全(CKD)における腸管機能を把握し、腸管遺伝子を標的とした腎疾患治療法を開発するため、アデニン誘発腎不全ラットを作製した。DNAマイクロアレイ法を用いて腎不全ラット腸管遺伝子の網羅的発現プロファイリングを行った結果、CKDラットで鉄イオン結合、アルコール代謝、有機酸代謝および脂質代謝を含む17項目の遺伝子群が有意に変動することが分かった。栄養トランスポーターとして働くSLCファミリー遺伝子にはCKD群で約0.2〜30倍に変動する遺伝子が多数見出された。