竹田 直樹   八木 健太郎   
環境芸術 7 1-6 2008年
1978年から始まる仙台市の彫刻設置事業は、制作者に設置場所をふまえた作品の制作を依頼する、いわゆるオーダーメイド型を最初に計画的な彫刻設置事業に採用したものとして知られている。しかし、この手法は1977年に釧路市幣舞橋で行われた彫刻設置事業の影響を受けたものであった。釧路市の事業は、1950年代から始まる、いわゆる「平和の像」の設置事業における北海道型の流れに位置づけられるものであるので、仙台市の事業は、1961年以降の「彫刻のあるまちづくり」事業に、1950年代の「平和の像」の設置事業...