研究者業績
研究者氏名 木本 幸憲
キモト ユキノリ URL 所属 兵庫県立大学 部署 環境人間学部 職名 准教授 学位 博士(人間・環境学)(京都大学) その他の所属 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 J-Global ID 201901006447136787
研究キーワード
言語類型論
,危機言語
,認知言語学
,言語ドキュメンテーション
,アルタ語
研究分野
人文・社会 / 言語学 / 言語類型論
人文・社会 / 言語学 / フィリピンの言語学
人文・社会 / 言語学 / 認知言語学
論文
木本幸憲   
新しい認知言語学―言語の理想化からの脱却を目指して―(渋谷良方・吉川正人・横森大輔 編) 2024年9月
Ewing, Michael   Yukinori Kimoto   
The Oxford Guide to the Malayo-Polynesian Languages of South East Asia (Edited by Alexander Adelaar and Antoinette Schapper) 2024年7月
Yukinori Kimoto   Asako Shiohara   Danielle Barth   Nicholas Evans   Norikazu Kogura   I Wayan Arka   Desak Putu Eka Pratiwi   Yuki Kasuga   Carine Kawakami   Keita Kurabe   Heiko Narrog   Hiroki Nomoto   Hitomi Ono   Alan Rumsey   Andrea C. Schalley, Yanti   Akiko Yokoyama   
Special issue of Language Documentation and Conservation No. 12 Social Cognition Parallax Interview Corpus (SCOPIC) 2024年5月 [査読有り]
木本幸憲   
日本認知言語学会論文集 24 508-513 2024年3月
木本幸憲   
語用論研究 25 160-170 2024年3月
受賞
2022年3月
社会言語科学会, 第21回徳川宗賢賞萌芽賞,「変化する社会への適応方法としての「危機」言語 フィリピンのアルタ語の活性度と消滅プロセスから」『社会言語科学』第23巻第2号, pp.35-50に対して木本幸憲
2021年7月
兵庫県立大学, 教育活動教員表彰 優秀教育活動賞,全学共通科目木本幸憲
2018年6月
日本言語学会, 日本言語学会第155回大会発表賞,「状態性と事態解釈:アルタ語(フィリピン)に見られる非動作動詞」に対して木本幸憲
2014年9月
社会言語科学会, 社会言語科学会第33回大会発表賞,「フィリピン・アルタ語の社会言語学的状況と言語危機」に対して木本幸憲
経歴
2019年4月
-
現在
兵庫県立大学 環境人間学部 講師
2016年4月
-
2019年3月
名古屋大学 大学院人文学研究科 人文学専攻 日本学術振興会特別研究員(PD)
2018年4月
-
2018年12月
メルボルン大学 言語学科 研究員
2017年3月
-
2017年5月
メルボルン大学 言語学科 研究員
2015年8月
-
2016年3月
京都大学 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 研究員
学歴
2011年4月
-
2014年3月
京都大学 大学院人間・環境学研究科 博士後期課程
2009年4月
-
2011年3月
京都大学 大学院人間・環境学研究科 修士課程
2005年4月
-
2009年3月
滋賀大学 教育学部
委員歴
2022年4月
-
現在
日本語用論学会 広報委員会
2020年4月
-
現在
社会言語科学会 大会実行委員会
2019年4月
-
2019年8月
国際認知言語学会第15回大会 大会実行委員会
2014年6月
-
2014年8月
世界アフリカ言語学会議 大会実行委員会
書籍等出版物
横森, 大輔, 梶丸, 岳, 木本, 幸憲, 遠藤, 智子, 井出, 祥子(担当:共訳)
大修館書店 2015年12月 (ISBN:9784469213539)
本書は、学部・大学院生に向けて書かれたコミュニケーション研究の入門書である原著を、日本の読者向けに注釈を施した訳書である。順番交替、隣接対などの会話の構造を理解するのに必要不可欠な概念を解説しながら、それが言語構造、ジェスチャー、認知システム、物理的環境、そして当該文化とどのように関わるかを論じた本である。特に、哲学の発話行為論を会話分析・心理学などから捉え直した章は、学生にとって発話というものを複眼的に捉えられる極めて有益な解説が展開されている。
木本幸憲(担当:単著)
Dallas: SIL International
講演・口頭発表等
木本幸憲   
京都言語学コロキアム 2015年3月27日 京都大学大学院 人間・環境学研究科
J. DuBois, W. Chafeなどを初めとした談話機能主義の言語学においては、情報の流れと項構造には密接な関係があるとされていた。本稿では、そこで措定されてきた考えは、アルタ語には当てはまらない部分がある点で、従来の理論は決して普遍的ではないことを明らかにした。一方、アルタ語の談話においては、左方転位構文が、情報の流れというグローバルな制約と、項構造における文法的制約の双方を満たすために頻繁に用いられていることを示した。
Kimoto, Yukinori   
Constructing a research network for documenting minority languages in and around Indonesia, the 3rd meeting 2015年3月17日 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
従来フィリピン、オーストロネシアの言語学では、語のストレス(ないしアクセント)の問題は取り上げられてきたが、母音の長さは十分に議論がなされてこなかった。本発表では、アルタ語の母音の長さを考える点で、日本語音韻論で長く論じられてきたモーラの概念が、アルタ語の母音の通時的発達を説明する上で極めて重要なことを示した。特に音節末子音の消失により短母音が長母音になる例は、モーラ数を維持するための代償的長音化であると説明できることを述べた。
木本幸憲   
日本言語学会第149回大会 2014年11月15日 日本言語学会
本発表では、アルタ語の個々の動詞接辞の機能と、テンス・アスペクトの屈折可能性を明らかにした。自動詞と他動詞は形態論的に区別されるが、自動詞・他動詞共に複数の接辞が存在する。複数の他動詞接辞は、対象にどのような働きかけが見られるかの違い(受影性の度合い、移動を表すかなど)によって使い分けられ、自動詞は、行為者の複数性、相互性、事象の持続時間、意志性などが関与していることを明らかにした。
Kimoto, Yukinori   
The 3rd MINPAKU Linguistics Circle of the Academic Year 2014 2014年9月7日 国立民族学博物館
本発表では、研究未開発言語であるアルタ語について、Blust and Trussel (In progress) などのマラヨ・ポリネシア祖語の再建形などを援用してアルタ語音韻の通時的変化について論じた。アルタ語においては祖語の*j, *d, *gが/g/で反映されていること、*rが/r/で反映されていることの他、祖語にはない新たな母音が、母音の融合によって生じている(*i+*a > /e/, *a+*u > /o/)ことを明らかにした。また祖語の段階の母音の長短は、1度消滅したにも関わら...
木本幸憲   
社会言語科学会 第33回研究大会 2014年3月16日 社会言語科学会
本発表では、フィリピンで話されているアルタ語(オーストロネシア語族)の民族誌的記述と話者数・流暢性の度合いの調査をはじめとする社会言語学的、民族誌的記述を通じて、アルタ語がどのレベルの言語危機の状態にあるかを査定した。直接的な言語危機の要因は、カシグラン・アグタ人との同化にあるが、その背景には、アルタ人を取り巻く経済的、言語的、文化的側面が複合的に関与していることを明らかにした。
担当経験のある科目(授業)
2021年10月
-
現在
言語学特論 (兵庫県立大学)
2021年4月
-
現在
卒業研究 (兵庫県立大学)
2020年10月
-
現在
グローバル・スタディーズ (兵庫県立大学)
2020年4月
-
現在
専門ゼミナール (兵庫県立大学)
2019年10月
-
現在
国際理解論 (兵庫県立大学)
Works(作品等)
Delia, Bueno Kimoto, Yukinori 2017年1月 - 現在 教材
共同研究・競争的資金等の研究課題
ナラティブをめぐる形態統語論 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所: 共同利用・共同研究課題塩原朝子 渡辺己 児倉徳和 倉部慶太 稲垣和也 遠藤智子 大野仁美 木本幸憲 熊切拓 中川奈津子 成田節 野元裕樹 EVANS, Nicholas SCHNELL, Stefan BARTH, Danielle 
研究期間: 2022年4月 - 2025年3月
社会貢献活動
【出演】NPO法人地球ことば村・世界言語博物館 2月のことばのサロン (オンライン) 2022年2月19日 - 2022年2月19日
ことばとその多様性に関心のある市民に向けて、フィリピンの少数言語とそれをめぐるフィールドワークについて自身の経験を元に、報告した。フィリピンで伝統的に狩猟採集を営んできたネグリートと呼ばれる人々の言語と文化を紹介した。また危機言語といっても、どのような社会状況で生じたかはさまざまであり、同一の価値付けはできない点を指摘した。
【出演,運営参加・支援】東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・国立国語研究所 (オンライン) 2021年3月24日
新型コロナウイルス感染拡大のため、大学の講義や学会において、直接対面で交流する機会は激減し、フィールド調査も計画の大幅な変更を強いられている。こうした現状を踏まえ、学生同士の学術的交流を支援・促進することを目的としたインターゼミナール(大学を越えたのゼミ)をオンラインで開催した。大学院生に自身の研究について情報交換し、コロナ禍で直面している研究上の困難を共有する機会となった。