テヘラニ メヒルダド パナヒプル, 石川 彰夫, 酒澤 茂之, 小池 淳
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 107(358) 23-28 2007年11月22日
一般に、被写体空間を多数のカメラで撮影したとき、カメラによって撮像される色が異なる。本論文では、被写体上の点の撮像色が完全にはランダムではなく、ある支配的な色に集中する場合に、最適な色補正を実現する方式を提案する。提案方式では、まずSIFT (Scale Invariant Feature Transform)法によって、カメラ間での対応画素を特定する。そして、ある2つのカメラにおける時間変化を追跡し、対応画素間の非線形重み付き2次元ガウシアンカーネル分布を求め、動的計画法によってエネルギー最小となる色補正を決定する。これを残りのカメラに順次適用していくことで、最終的な色補正を定める。実験の結果、補正開始のカメラに依存することなく、マルチカメラシステム全体として適切な色補正が実現できることを示す.